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チョコレートの基礎知識
種類・成分・製造工程を徹底解説!

Chocolate

チョコレートの基礎知識やよくあるご質問をご紹介します。
カカオバターとカカオマスを合計したカカオ分とは!? カカオ豆をどのように製造すればチョコレートになるの??
チョコレートの違いや特徴を知ることで、お菓子作りがより楽しくなるはずです!

チョコレートの種類

チョコレートとは、カカオの種子を発酵、焙煎、磨砕したカカオマスを主原料とし、これにカカオバター、砂糖、粉乳などを混ぜて練り調温して固めた食品です。
カカオ分により、いくつかの種類に分けることができます。
(メーカーにより定義は多少異なります)

※カカオ分とは
カカオ分はカカオバターとカカオマスを合計したもの。
例)カカオマス25%+カカオバター30%+砂糖などのその他材料=カカオ分55%のチョコレート

カカオ含有率はチョコレートに含まれるカカオの量の割合を指します。

スイートチョコレート(ビターチョコレート)

【成分】カカオマス、カカオバター、砂糖、レシチン、香料
【カカオ分】55~80%くらいのものが一般的
【溶解温度】50~55℃
【冷却温度】27~29℃
【保温温度】31~32℃

別名、ビターチョコレート、ダークチョコレート、ブラックチョコレート、プレーンチョコレート。
カカオ分が高くなれば、糖分が少なくなり苦味が増します。

ミルクチョコレート

【成分】カカオマス、カカオバター、砂糖、レシチン、香料、粉乳
【カカオ分】31~38%くらいのものが一般的
【溶解温度】45~50℃
【冷却温度】26~28℃
【保温温度】29~30℃

乳成分が加わる分、カカオの含有量が低くなります。

ホワイトチョコレート

【成分】カカオバター、砂糖、レシチン、香料、粉乳
【カカオ分】カカオバターを30%前後含む製品が一般的
【溶解温度】40~45℃
【冷却温度】26~27℃
【保温温度】28~29℃

カカオの固形分を含まないため、基本的にカカオ本来の風味はなく、カカオマスは使われていません。

クーベルチュールチョコレートとは

「クーベルチュールチョコレート」とは、カカオバターの含有量が高い製菓用のチョコレートのことです。
油脂分が多いことで流動性、滑らかさがあり、溶かしてテンパリング(温度調整)作業がしやすく、カカオの風味が強い利点があります。

国際規格(CODEX国際規格)では「総カカオ固形分35%以上、カカオバターを31%以上、無脂カカオ固形分2.5%以上、カカオバター以外の代用油脂は使用不可」が義務付けられています。

※日本ではこの規定はありません。
カカオバターの他、糖分、香料、種類によっては粉乳などが添加され、乳化剤の役割を果たすレシチン(大豆由来)が含まれています。

カカオ素材

チョコレートを構成するカカオマスやカカオバターなどカカオ素材もお菓子づくりにはよく使われます。

カカオバター

カカオ豆を砕いたカカオマスに、圧力を加えて絞り出したカカオ豆の天然油脂分。

カカオの風味はなく、無味無臭に近い。
常温では固体だが、28℃前後で溶け始め、30℃で完全に溶けてしまう性質を持っている。
チョコレートの口溶けはカカオバターの働きによるもの。

カカオバター(cotta マイクリオ)を使えば、少量のチョコレートのテンパリングも簡単に。
また、ムース等に使えば、滑らかでクリーミーな仕上がりになります。

カカオマス

カカオ豆を発酵、乾燥、焙煎、粉砕し、ペースト状にして固形にしたもの。

砂糖を添加しないカカオ100%。その味わいからビターチョコレートとも呼ばれる。
色は黒に近い茶褐色、甘味は全くなく苦味が強い。
現在は、カカオリカー、チョコレートリカーなどもカカオマスと呼ぶ。

チョコレートに苦みや風味を加えたいときに使用します。

カカオニブ

焙煎したカカオ豆を粗く砕いたもの。
砂糖を一切加えない、カカオ豆本来の風味が味わえる。

グリュエ・ド・カカオとも呼ばれる。

デコレーションやアクセントに使用。
カリカリとした食感や程よい苦味はアクセントにもなるため、ヌガティーヌやマカロン、ケーキなど幅広くお使いいただけます。

ココアパウダー

カカオマスからカカオバターを絞った後、細かく砕いてパウダー状にしたもの。
別名、カカオパウダー。

チョコレートと同様の風味があり、味の調整に使用できる。
カカオバター含有量は12~16%のものと、やや高めの22~26%のものがある。

赤みを帯びたものや真っ黒色など、商品によって色合いが様々。
ケーキやクッキー、パンなど幅広くお使いいただけます。

チョコレート素材

コーティングチョコレートやトッピング用のチョコレートなど、チョコレートを素にして作られる製菓材料をご紹介します。

コーティングチョコレート

パータ・グラッセなどテンパリング不要のコーティングチョコレート。
カカオマスからカカオバターを抜き取り、カカオバター以外の植物性油脂と砂糖を加えたもの。

カカオバターを含まないので、テンパリングの必要がありません。
流動性に富んでいるため伸びがよく、コーティングに向いています。

フレーバーチョコレート

チョコレートにフレーバーの素となる素材や着色料、香料などを加えたもの。
フレーバーの色や風味を出しやすいことから、ホワイトチョコレートをベースにしている場合が多い。
(原材料は商品によって異なります)

市販のフレーバーチョコレートは香料や着色料だけの場合が多いですが、cottaで取り扱っているフレーバーチョコレートには素となる素材(いちごパウダーなど)を使用しているため、フレーバー自体の風味も十分お楽しみいただけます。

チョコチップ

クッキーやマフィンなどの焼き菓子やパンなど幅広く使えるチョコチップ。
ミニサイズの焼き菓子に適しているプチタイプのチョコチップや焼き崩れしにくいタイプのものもあります。

チョココポー

別名、カールズチョコレート。
チョコレートを削って作られ、木のけずりくずに似た形をしているためにおが屑を意味するコポーと名付けられています。
ケーキなど洋菓子のデコレーションにおすすめです。

おすすめのチョココポー

※ 数量により、価格が異なる場合がございます。

クーゲル・カップ

別名、トリュフボール。
中が空洞になっていて、ガナッシュ等を詰めるだけでボンボン・ショコラやトリュフをつくれます。

チョコレート色素

チョコレートに色をつける場合は、油溶性の色素をつかいます。
水溶性の色素では、チョコレートに溶けきれずまだらになることも。

アイシングカラーと同じように、他のカラーを混ぜ合わせて別のカラーをつくることも可能です。
パウダータイプと液状タイプがあり、別のカラーと混ぜる場合は液状タイプの方が簡単です。

おすすめの道具

おすすめの型やアイテムをご紹介します。

※ 数量により、価格が異なる場合がございます。

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チョコレートの製造工程

カカオの木になったカカオの実が、チョコレートになるまでの道のりをご紹介します。

1.収穫
熟した実をカカオの木から収穫。赤道付近、熱帯雨林気候地帯(中南米、アフリカ、フィリピン、インドネシア)などが、カカオの主な生育地。

2.カカオ豆を取り出す
カカオの実(カカオポッド)を割り、カカオ豆を取り出す。

3.発酵
カカオの豆を発酵させる。発酵状態によってさまざまな香りが熟成され、カカオ特有の香りが生まれる。

4.乾燥
天日または乾燥機の中で約2週間カカオ豆を乾燥させる。

5.脱穀
乾いたカカオ豆の薄皮を割り、中身を取り出す。

6.焙煎(ロースト)
カカオ豆を焙煎し、カカオ豆の香りとチョコレートの色を引き出す。

7.砕く
カカオ豆を砕き、胚乳部分だけを取り出し、皮を取り除く。この胚乳が、カカオニブ。

8.すり潰す
カカオニブをローラーで細かくすり潰し、ペースト状に。このペーストが、カカオマス。

9.圧縮
カカオマスを圧搾機にかけ、液体(カカオバター)と固形分(カカオケーキ)に分ける。

10.ふるい分け
圧搾によって取り分けられたカカオケーキをふるい機にかけると、カカオパウダーができる。

11.混合
チョコレートの種類別に、カカオマスやカカオバターなどに添加用のカカオバター、砂糖、香料、粉乳、乳化剤としてレシチン(大豆由来)などそれぞれに合った材料を配合して混ぜる。

12.細粒化、精練
よりきめの細かい状態にするために、ローラーの間を通過させる。

13.練上げ、熟成
チョコレートをより滑らかで繊細なテクスチャーにするために、加熱しながらゆっくり練り上げる。余分な水分と不快な臭いが飛び、「チョコレート」の香りが引き立つ。

14.テンパリング
温度調整することで、これによりチョコレートの粒子がきれいに再結晶化して、艶、食感、口溶けが生まれる。

15.型取り
タブレット型に流し込み、振動を与えて気泡を抜いてから冷やし固める。

16.完成

チョコレートQ&A

チョコレートに関するよくある質問をまとめました。

Q.甘くないチョコレートの探し方は?

A.カカオ分に注目
チョコレートは大きく分けて、「スイート」「ミルク」「ホワイト」の3種類に分類されています。
スイートという名前の雰囲気から甘いのかな?とイメージしてしまいますが、スイートは乳成分の入らないチョコレートを指します。

「カカオ分が高い = 相対的に糖分が低い」ことになるので、ビターなチョコレートをお探しの場合はカカオ分に注目してみてください。

Q.チョコレート作りに適した室温と湿度は?

A.適した室温は18~23℃、湿度は45~55%

湿度が高いとチョコレートが固まるまで時間がかかり、チョコレートをテンパリングしても結晶が崩れてツヤよく仕上がらなくなってしまいます。

Q.チョコレートの保管に適した温度と湿度は?

A.適した温度は15~18℃、湿度は45~55%

冷蔵庫で保管すると、湿気がつくため冷蔵庫での保管はおすすめしません。
基本的には常温保管を行い、夏場などは温度が下がりすぎない野菜室などで保管しましょう。
その際には、密封容器での保管をおすすめします。

チョコレートが溶解と結晶化を繰り返してしまうと、見た目や口溶けが悪くなりブルームが生じることも。

※ブルームとは
チョコレートの表面がうっすらと白くなってしまったり、白いまだら模様になってしまうこと。

Q.チョコレートを直火で溶かしてはいけないのはなぜ?

A.チョコレートは高温で加熱すると分離してしまうため

チョコレートを溶かすときに鍋に入れて直火で加熱すると、チョコレートは粘度が高いため、熱が全体に広がらずに部分的に温度が上がり焦げてしまいます。
これにより、チョコレートの構造が大きく崩れてしまい、カカオバターの油分と水溶性の性質を持つ砂糖や粉乳などが分離してしまうのです。

そのため、チョコレートを溶かす際には湯煎でゆっくりと溶かす必要があります。

Q.湯煎中にチョコレートが分離するのはなぜ?

A.湯煎の水がチョコレートに入ってしまったため

チョコレートに水は大敵です。チョコレートのカカオバターは油脂であるため、水分とは反発しあってしまいます。
そのために、カカオバターと水は混ざらず、かわりに吸水性の高い砂糖が水分を吸収します。
水分を吸収した砂糖は硬化してしまい、それ以上溶けなくなり、チョコレートの分離につながってしまうのです。

チョコレートに水が入ってしまった場合は、残念ながらチョコレート菓子には使えなくなってしまいます。
焼き菓子などに使うことをおすすめします。また、ホットチョコレートにしても美味しいです。

Q.作業中にチョコレートが固まってきたらどうすればいい?

A.湯煎を用意しておく

作業中に慌てずにすむように、あらかじめ湯煎を用意しておきましょう。
固まりそうになったら、その都度湯煎にかけ、チョコレートの流動性を保ちます。

湯煎にかける際には、温め過ぎに注意してください。
もしも、テンパリングしたチョコレートがテンパリング温度から外れてしまった場合は、再度テンパリングを行いましょう。

Q.型からチョコレートが抜けないのはなぜ?

A.テンパリングの失敗、または型に問題あり

モールドからチョコレートが抜けない場合、テンパリングを失敗してしまっていることが多いようです。
テンパリングが成功するとチョコレートは固まるときに、わずかに縮み体積が小さくなります。そのため、ぴったりとフィットしていた型からもチョコレートが綺麗に抜けるようになるのです。
失敗しないテンパリングの方法やコツは、こちらのページを参考にしてみてください。

テンパリングが成功している場合は、型に問題があることがあります。
例えば、型が汚れていたり、型の温度が低すぎている場合は上手くいきません。型の温度は25~27℃にしておきましょう。

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