お菓子作りの定番、型抜きクッキー
手作りお菓子の定番ともいえる、型抜きクッキー♪
思ったようにきれいに仕上がらず、疑問を抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
型抜きクッキーを上手に仕上げる基本的なポイントや、ちょっとしたコツをご紹介します!
意外な落とし穴。そのレシピで大丈夫?
クッキーは、型で抜く・絞る・冷凍してカットする・丸める、などいろいろな成型方法があります。
レシピはほぼ同じ材料を使っているのですが、異なるのはその配合(比率)。配合によって、生地のつながりやかたさが大きく違ってきます。
例えば、型抜きクッキーは型で抜くのに適した配合に、絞り出しクッキーは絞り出すのに適した配合になっているのです。
必ず、指定されている用途通りに使ってくださいね!
今回は型抜きクッキーのレシピを2種類ご紹介します。
いろんなコツを盛り込んだレシピになっているので、ぜひ参考にしてください♪
point1:生地作り
上手に型抜きができるかは、生地の作り方も影響します!
同じ配合でも、のばしたときに大きな差が出ることも。
もちろん、焼き上がりにも差が現れます。
生地作りで特に気をつけたいポイントは三つ。
1.バターを溶かさない
クッキーがサクサクするのも適度なかたさでのびてくれるのも、バターが溶けてしまってはかないません。
特に、バターを常温に戻すときにレンジを使う方は、やわらかくしすぎないようにご注意を。
また、卵は冷蔵庫へ入れておき、温かい部屋では粉も冷蔵庫で冷やしておきます。
2.適度に生地を繋げる
粉を加えてからの合わせが足りないと、のばしたり型抜きしたりしている間に生地が崩れてしまいます。
こうなった生地は食感も悪くなってしまいます。
3.生地を冷蔵庫で寝かせる
出来上がった生地は、冷蔵庫でしっかり寝かせましょう。
生地全体が落ち着き、バターも冷えるので、状態が安定して作業性も良くなります。
「さっくさく♡アーモンドパウダー入り型抜きクッキー」のレシピページ内で、詳しい作り方をご説明しています。
こちらでご紹介しているのは、アーモンドパウダーが入ったレシピ。
アーモンドパウダーを加えると生地の繋がりが弱くなるので、薄力粉のみのレシピよりも軽いサクサク感で仕上がり、アーモンドの風味も楽しめます♪
この生地は一晩寝かせてから使うのがおすすめです。
焼成時のポイントや2番生地のまとめ方なども盛り込みました♡
比較画像などもあるので、併せてご覧ください。
point2:生地をのばす
均一な厚みにのばす
型抜きクッキーは、生地を均一にのばせると仕上がりも美しく、厚みの差による焼きムラも抑えられます。
均一な厚みにのばしたいときには、ルーラーを使うのがおすすめです。
生地はのばして休ませる?休ませてからのばす?
a.生地をポリ袋の中でのばしてから冷蔵で休ませる方法
出来上がった生地をポリ袋の中に入れ、すぐにのばします。
薄くのばした状態で冷蔵庫に入れて休ませるため時短にはなりますが、生地の表面が粗くなりやすいのが難点。
b.生地を冷蔵で休ませた状態からのばす方法
ひとまとめにした生地は冷えてかたくなっているので、無理にのばすとひび割れの原因に。
かといって、常温で放置すると表面だけがやわらかくなってしまうので、生地をめん棒でたたいてやわらかくしてください。
このやり方なら、生地温を上げ過ぎず、均一にやわらかくできますよ。
焼き上がりを比べてみましょう。
生地を休ませてからのばした(b)のほうが、表面がきれいに仕上がっていますね。
打ち粉は使う?使わない?
打ち粉を使うときは…
打ち粉は使い方を誤ると、粉っぽいクッキーになってしまいます。
使用するのは「強力粉」。薄力粉に比べ、粒子が粗いのでダマになりにくく、生地を薄く均一に広げられることから打ち粉に最も適しています。
そして、生地に打ち粉が定着してしまわないよう、余分な粉は必ず払ってくださいね。
これさえ注意すれば、粉っぽくなりません♪
打ち粉をあまり使いたくないときは…
ポリ袋やラップ、オーブンシートなどで生地を挟んでのばしてください。
のばした生地をしっかり冷やすのが最大のポイント
生地をのばしたら冷蔵庫に入れ、触っても形が変わらない程度まで休ませます。
これは、生地を落ち着かせるため、そして冷やすためです。
冷えた生地で作業するのが、型抜きクッキーの最大のポイント!
生地がやわらかい状態で無理に作業すると、生地の食感や風味が悪くなってしまいます。
作業中でも、生地がやわらかくなったら冷蔵庫で休ませましょう!!
また、生地をたくさん作ったときは何枚かに分けてのばします。
のばした生地を冷蔵庫に入れておいて、冷えたものを1枚ずつ出して型抜きすると、空き時間ができませんよ♪
冷蔵庫で生地を冷やすときは、オーブンプレートなど金属製のものにのせて冷やすと、早く冷えるのでおすすめ。そのまま型抜きをすれば、保冷効果も期待できます!
point3:型抜き
ポリ袋などでのばした生地がくっついていしまい、抜いた生地を剥がすのに苦労してしまう…。そんなときは、一度うすーく打ち粉をして、はけで全体を払いましょう。
粉の薄い膜ができ、作業性もUP。両面こうしておくと、台からも型からも生地が外れやすくなります。
型抜き中、生地がやわらかくなってきたなと感じたら、生地を再度冷やしてくださいね!
そのまま作業を続けると、型から外れない・ちぎれる・形が変わる・移動できない…など、ありとあらゆる困った状況に!!
また、抜いた生地を移動させづらいときは、カードやパレットナイフを使うといいですよ♪
細かい型をきれいに抜くには…
繊細な型は、なかなか抜けないときがありますよね。
そんなときは、竹串の裏側や綿棒などでそっと押してあげましょう♪
また、型にラインが多くて、クッキーがバラバラに切れてしまうときは、生地が冷えすぎている状態よりも、少しだけ常温に置いたほうが抜きやすいこともあります。
スタンプクッキー型をきれいに抜くには…
まず先に型(外枠)を押さえ、そのままスタンプをしっかり押します。
型を持ち上げて、スタンプ部分を軽く数回押すと、振動で簡単に剥がれますよ。
複雑な型におすすめの型抜きクッキーのレシピ
特に複雑な型や、初心者だから不安…という方は、「複雑な型にも安心♪アーモンドパウダーなしの型抜きクッキー生地」のレシピをお試しください。
こちらでご紹介しているのは、アーモンドパウダーなしのレシピ。
薄力粉のみのクッキー生地はきめ細かく仕上がり、生地の繋がりがよいので型抜きしやすくおすすめです。
この生地は最低2~3時間ほど冷やせば使えますが、できれば一晩寝かせたほうが、おいしさも作業性もUPします。
私は上で紹介したレシピと、気分や抜く型によって使い分けています。どちらもおいしいですよ♡
最後に
ちょっとしたことで作業がしやすくなったり、仕上がりに差が出たりする型抜きクッキー。
その「ちょっとしたこと」を踏まえて、すてきな型抜きクッキーを作ってくださいね♪
