違いはどこ?カタラーナとクレームブリュレ
カタラーナとクレームブリュレ。どちらも日本で一大旋風を巻き起こしたスイーツですが、皆さんは両者の違いをご存じですか?
似たような材料で作られており、表面をキャラメリゼして仕上げるところは全く一緒。
実際にはどのような違いがあるのか、それぞれのお菓子の由来や作り方を比較しながら解説します。
ひと目でわかる!2つの違いを表で確認
まずは表にしたもので違いを確認してみましょう。
比較してみると違いが分かりますね(表にしたのはオーソドックスなもの)。
大きく異なるのは、粉類が入るか入らないかと、加熱の仕方。
カタラーナはコーンスターチ(デンプン)を加えて鍋で炊くことによってとろみをつけるのに対し、クレームブリュレは粉類を一切入れず湯せん焼きした卵の力によって固めます。
また、風味付けの材料も違っていますね。
それぞれのお菓子についてもう少し詳しく見ていきましょう!
修道院で生まれた、カタラーナ
カタラーナは、正式には「クレマ カタラーナ(Crema Catalana)」という名称。“聖ホセ(ヨセフ)の日”に食べることから、「聖ホセのクリーム」とも呼ばれるそうですよ。
諸説ありますが、カタラーナは修道女たちが司教へ出すためのプリンを失敗したことから生まれたお菓子といわれています。
プリンが固まらなかったので、コーンスターチを入れて固めようと試みたのだとか!それが好評だったので、作り続けられてきたのかもしれませんね。
日本では、冷凍したものを半解凍で食べることもありますが、本来は冷蔵庫で冷やし固めるか、熱いまま食べることもあるんだそう。
レモンとシナモンの風味がとても心地よいお菓子です。
作り方をご紹介
材料
- 牛乳
- レモンの皮
- 卵黄
- グラニュー糖
- コーンスターチ
- シナモンパウダー(シナモンスティックでも可)
- カソナード(きび砂糖やグラニュー糖でも可)
作り方
- 鍋に牛乳とレモンの皮を入れ、火にかける。
- 卵黄にグラニュー糖を加えてすり混ぜ、コーンスターチとシナモンパウダーを混ぜ合わせる。
- 牛乳が沸騰直前になったら火を止め、2へ加えてよく混ぜ合わせる。
- こしながら鍋に戻し、ホイッパーで混ぜながら弱めの中火で炊く。
- ポコポコと沸き始めたら火を止める。
- ボウルに移し(ダマが気になればこし)、氷水にあてて混ぜながら冷ます。
- 粗熱が取れれば器に等分に入れ、ラップをかけて冷蔵庫でしっかり冷やす。
- 表面にカソナードを振り、バーナーであぶってキャラメリゼしたら出来上がり。
*シナモンスティックを使うときは、軽く割って1の牛乳へ入れる。
*熱いまま器に取り分けて冷蔵庫で冷ますやり方もありますが、冷ましてから冷蔵庫へ入れたいのでこの方法にしています。
「クレマ カタラーナ」の詳しいレシピページはこちら。
カタラーナに使った陶器の器は、コッタさんで見つけたもの♪イメージにぴったりでした。
フランスの代表的スイーツ、クレームブリュレ
「クレーム ブリュレ(Crème brûlée)」は、実はその正確な起源が分からないお菓子。
最古のレシピは17世紀の料理書だという説や、先ほどご紹介した「クレマ カタラーナ」が起源だという説などがあります。
そして、このクレームブリュレを現在の形にしたのが、フランス料理の巨匠、ポール・ボキューズ氏といわれているんですよ。
日本では、フランス映画『アメリ』で一躍有名になったのではないでしょうか♪
作り方をご紹介
材料
- 生クリーム
- 牛乳
- バニラのさや
- 卵黄
- グラニュー糖
- カソナード(きび砂糖やグラニュー糖でも可)
作り方
- 鍋に生クリームと牛乳を入れ、バニラビーンズをしごいてさやごと入れて火にかける。
- 卵黄にグラニュー糖を加えてすり混ぜる。
- 牛乳が沸騰直前になったら火を止め、2へ加えてよく混ぜ合わせてからこす。
- 型へ等分に流し入れ、150~160℃のオーブンで湯せん焼き。
- 焼けたら氷水で冷やし、冷蔵庫へ。
- 表面にカソナードを振り、バーナーであぶってキャラメリゼしたら出来上がり。
「クレーム ブリュレ」の詳しいレシピページはこちら。
まとめ
カタラーナとクレームブリュレの違い、いかがでしたか?
とても似ているけれど、やっぱり違うこの2つ。基本材料や風味付けの素材、加熱方法の違いで、それぞれの魅力があります。
作り比べてみるのも面白いですよ。
どちらも卵黄を使うレシピなので、余った卵白は、コラム「余った卵白を使ってクッキー缶を作ろう!」を参考に、ぜひおいしくお召し上がりください♪