私がイギリスから帰国して教室を始めたころ、シュガークラフトはもちろんイギリス菓子もほとんど知られてはいませんでした。

スコーンはスナック菓子と思われ、ショートブレッドはパンだと思われたことも今は懐かしい笑い話です。

シュガークラフトが知られ始めると、工芸品のように観賞用としての認識が広まり、本来の食用のデコレーションからは遠のいてしまっていて残念に思っていました。

それが近年、アイシンングクッキーの人気が高まったことで、ようやく少しずつ知っていただける機会が増えてきました。

英国王室の長い歴史の１ページであるウエディングケーキがシュガーケーキのルーツ。ですが、日本の家庭でもアイシンングクッキーやきれいなデコレーションがされたケーキを楽しみながら手軽に作ることができます。

ここで大切なのは、味です。
かわいいデコレーションに目を奪われるのは、ワクワクする楽しいことに間違いありませんが、おいしくなければ意味がありません。

もう一つ食べたいと思われる本当にサクサクなビスケット、香りが良くふんわりとしたカップケーキ、凝縮された味わい深いケーキ生地。
味と美しさが一体となったとき、それが人の心に残るシュガースイーツとなります。

一人でも多くの方が周りを笑顔にし、ステキ！と言っていただける楽しさをぜひ体験してほしい。
そして好きなことで自信を付けて、あなた自身が輝く笑顔になってほしいと思います。