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カカオバター(ココアバター)とは | チョコレートへの使い方や活用法

date
2024/03/06
writer
よーちんママ
category
お菓子作り

カカオバターについて詳しく知ろう

チョコレートの主原料である「カカオバター」。聞いたことはあってもよく知らないという方が多いのではないでしょうか。

今回は、カカオバターとはどんなものなのかを詳しく解説。
テンパリングに便利な粉末状のカカオバターパウダー「マイクリオ」の使い方などもご紹介します。

カカオバターとは

カカオバターとは、カカオ豆に含まれている油脂のこと。ココアバターとも呼ばれます。

まず、カカオバターができる工程を確認してみましょう。
カカオ豆から種皮などを取り除いたカカオニブをつぶすとペースト状のカカオマスになります。

そのカカオマスを圧搾して取り出した油脂が「カカオバター」です。

ちなみに、カカオマスからカカオバターを除いた固形分(ココアケーキ)を粉砕したものがココアパウダー。カカオマスに砂糖などを加えるとチョコレートが出来上がります。

チョコレートは茶色ですが、カカオバターはクリーム色。

カカオバターの融点は32〜34℃で、体温よりも少し低い温度で急速に溶け始めます。
チョコレートは常温では個体なのに口に入れると溶けていきますよね。チョコレートの口どけの良さは、このカカオバターの融点の効果なのです。

粉末状のカカオバター「マイクリオ」ってどんなもの?

カカオバターには板状やドロップ状などさまざまな形態のものがあります。

マイクリオ」は、カカオバターを結晶化させた粉末。白くて細かいパウダー状の商品です。
かすかにチョコレートの香りはありますが、味はしません。

マイクリオはカカオバターとして使うだけでなく、難しいテンパリングの作業を簡素化できたり、冷菓の凝固剤として使用できたりします。

マイクリオで簡単テンパリングのやり方

テンパリングは、溶かしたチョコレートを温度管理することで安定した状態に再結晶化させる作業。

結晶化したカカオバターであるマイクリオを溶かしたチョコレートに加えることで、テンパリングの作業が簡単になります。
固形状のものよりさっと溶けやすく、扱いやすい点も◎

通常のテンパリング方法と比べると簡単になっているのがよくわかります。

通常のテンパリング(水冷法)

  1. チョコレートを湯せんにかけ、45~50℃に溶かす。
  2. チョコレートを水で冷やし、27~29℃にする。
  3. 再び湯せんにかけて32℃にする。

 
湯せんと水を用意し、溶かしたチョコレートの温度を下げた後にもう一度上げる必要があり、慣れないと失敗しやすい作業です。
また、少量だと温度管理が難しいので200g以上のチョコレートが必要になります。

マイクリオのテンパリング

  1. チョコレートを湯せんにかけ、40〜45℃に溶かす。

  2. チョコレートを湯せんから外し、ゆっくりと混ぜながら34℃まで下げる。

  3. チョコレートの重量に対して1%のマイクリオを茶こしなどでふるって投入し、均一に混ぜ合わせる。
    【例】チョコレートが100gだったら、マイクリオは1g

  4. 32℃になったらテンパリング完了。
    *温度が低くなってしまったら温めて32℃に。このとき36℃以上にならないように注意(36℃を超えるとカカオバターの結晶が崩れてしまうので、テンパリングをやり直す必要があります)。

マイクリオを入れたチョコレートを型に入れて固めると、ツヤのあるきれいな仕上がりに。

通常のテンパリングのように温度を上げ下げする必要がないので、手軽なテンパリングに効果的。少量でのテンパリンも可能で、家庭でも使いやすいおすすめの製品です。

テンパリング以外にも!マイクリオの活用法4選

チョコレートのテンパリングに使ったマイクリオ。1回につき少量しか使わないので、その後余ってしまう方が多いのではないでしょうか。

ここでは、マイクリオの活用法を4つご紹介します。
どれも簡単な作り方でスイーツが出来上がります。

活用法1.フレンチトースト

卵液に浸したパンの表面にマイクリオを振りかけます。

マイクリオをかけた面を下にしてフライパンに置き、片面が焼けたらもう片面にもマイクリオを振りかけて裏返して焼けばOK!

バターや油を敷かなくてもこんがりときれいな焼き色が付きます。フライパンのあいた部分が余分な油で汚れることもありません。

活用法2.ナッツのキャラメリゼ

キャラメリゼの最後に加えるバターの代わりにマイクリオを加えます(バターの半量をマイクリオに置き換え)。加えたらすぐに溶けるので、満遍なく絡まるようにゴムベラで混ぜましょう。

ツヤツヤのきれいなナッツのキャラメリゼが出来上がります。

活用法3.生チョコ

生クリームを加えて溶かしたチョコレートに、マイクリオを加えて混ぜます(バターの半量をマイクリオに置き換え)。

あとは通常のレシピ通りに冷やして固めるだけ!

活用法4.ラスク

同量のマイクリオとグラニュー糖を混ぜ合わせ、フランスパンにのせてオーブンで焼成。1枚1枚にバターを塗るよりも、手間がかからなくて楽です。

マイクリオとグラニュー糖が全体に行き渡ってきれいに焼けました。

特徴を知って、カカオバターを活用しよう!

今回は、カカオバターについて詳しく解説し、粉末状のカカオバター「マイクリオ」の使い方をご紹介しました。

テンパリングやさまざまなお菓子作りに、カカオバターをぜひ活用してみてくださいね。

date
2024/03/06
writer
よーちんママ
category
お菓子作り
注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。

お菓子作りが大好きな二児の母。家族がおいしそうに食べてくれるのが一番の幸せ。子どもと一緒に作れる簡単なお菓子を作ることが多いです。 

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