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スイートチョコレートとミルクチョコレートの違いは?

date
2021/02/08
writer
misa
category
お菓子作り

何が違う?スイート・ミルク・ホワイト

多種多様な製品がある「チョコレート」。

チョコレートにはさまざまな規格がありますが、今回は一般的に「スイート」・「ミルク」・「ホワイト」と呼ばれている製品の違いについてご紹介。
チョコレートの製造工程についても解説します。

まずはチョコレートの製造工程を知ろう

皆さんご存じのように、チョコレートはカカオ豆が主原料。
このカカオ豆を発酵・乾燥させた後、ローストし破砕・分離。この分離で外皮や胚芽を取り除き、残ったもの(胚乳)がチョコレートの元となるカカオニブです。

カカオニブをペーストにしたものがカカオマス
カカオマスを圧搾すると、油脂分であるカカオバターが取り出せます(ちなみに、カカオマスを圧搾したココアケーキを乾燥・粉砕したものがココアパウダー)。

さて、ここからやっと最終的なチョコレートの製造過程。
さまざまな種類に合わせて、カカオマス・カカオバター・砂糖・粉乳など乳成分を配合。微粒化→練り上げ→調温という工程を経て、成形・冷却・包装されチョコレートが完成!

かなりざっくりとお話ししましたが、これを知っておくとこの後の説明についてもイメージが湧きやすいはず。
表にしてみたので、ぜひ確認してくださいね。

チョコレートにはさまざまな規格があり、カカオ分などの含有量が決められています。
例えば、日本の規格で「チョコレート」と表示できるのは、

  • カカオ分が総重量の35%以上(もしくはカカオ分と乳成分の合計が35%以上)
  • カカオバターが18%以上
  • 水分が3%以下

という基準を満たしたものだけといった具合です。

原材料の違い

スイート・ミルク・ホワイトの3種のチョコレートの一般的な原材料の違いを、一覧表にまとめてみました(このほかに香料や乳化剤が入ることがありますが、ここでは比較するもののみ記載)。

表からも分かる通り、スイートとミルクの違いは、乳成分(粉乳など)が入るか入らないか。
そしてこの2つとホワイトの違いは、カカオマスが入るか入らないかになります。

ホワイトにはカカオマスが入っていないから、チョコレート独特の苦みがなく、色も白い。
カカオマスが入っていなくても、カカオから取れる成分(カカオバター)を使用しているので「チョコレート」と呼べるわけですね(国によって割合の規定は異なります)。

使用時に気をつけたい!温度や固まり方の違い

スイート・ミルク・ホワイトの3種は、色や味が違うだけではありません。
成分の違いによって、扱い方も違ってくるのです。

テンパリング温度の違い

チョコレートのお菓子を作るときに必要なことがあるテンパリング(調温)。

ミルクとホワイトには乳成分が配合されるため、スイートに比べて温度が低くなるのが特徴。
一般的な数値を一覧にしたものがこちらです。

また、チョコレートは高温になると、香りが飛んだり分離を引き起こしたりするので、最初に溶かす温度が高すぎると台なしに。ミルクやホワイトは温度が低いので、より注意してくださいね。

溶ける温度の違い

チョコレートは、カカオバターの割合が多いほど溶けやすくなります。
そのため、スイートよりミルク、ミルクよりホワイトと、溶けやすさがUP。

プレゼントする際にも、気をつけましょう。

固まり方やかたさの違い

3種類のチョコレートは、固まり方やかたさにも違いがあります。

スイートで作る冷やして固めるお菓子にミルクやホワイトを使うと、緩くなったり固まらなかったりという失敗の原因に。

焼き菓子でも同様に、うまくいかない原因になることがあります。

色や味の違いだけでなくいろいろな影響を及ぼすので、むやみに変更することは避けましょう。

違いを楽しんで


カカオの品種・産地・カカオ分が変われば風味が変わるチョコレート。そこへスイート・ミルク・ホワイトという種類が加わると、選択肢は数えきれないほど…!

お菓子に使うときは、それぞれの違いに気をつけなくてはなりません。
でもその違いがあるからこそ、いろいろなお菓子を楽しむことができるのです♪

それぞれの違いを知って、お菓子作りに活用していただけたらと思います。

【おすすめの特集】チョコレートの基礎知識チョコレートの基礎知識の特集はこちら
date
2021/02/08
writer
misa
category
お菓子作り
注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。

スイーツ好き、おしゃべり好き♡お菓子教室の講師は天職だと最近感じています(笑)少しでもお役に立てるお話が出来たら嬉しいです♪

コメント

ふー子さん

2022/02/03 12:51

長年の謎が解けました。用途ももちろんだし、温度についての説明がすごく分かりやすくて、勉強になりました。これからはきちんと使い分けして作業しようと思います。

misaさん

2022/02/08 11:39

ふー子 さん 長年の謎が解けたとのこと!!良かったですー!! 違いを知っていると失敗も減りますし、より楽しんで作ることが出来ると思うので、こちらのコラムがお役に立てて本当に良かったです(*^^*)

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