5,500円以上のご購入で送料無料!

11/30(木)16:00まで

cotta column

お菓子・パン作りの知的好奇心を満たす情報メディア

スイートチョコレートとミルクチョコレートの違いは?

date
2021/02/08
writer
misa
category
お菓子作り

何が違う?スイート・ミルク・ホワイト

多種多様な製品がある「チョコレート」。

チョコレートにはさまざまな規格がありますが、今回は一般的に「スイート」・「ミルク」・「ホワイト」と呼ばれている製品の違いについてご紹介。
チョコレートの製造工程についても解説します。

まずはチョコレートの製造工程を知ろう

皆さんご存じのように、チョコレートはカカオ豆が主原料。
このカカオ豆を発酵・乾燥させた後、ローストし破砕・分離。この分離で外皮や胚芽を取り除き、残ったもの(胚乳)がチョコレートの元となるカカオニブです。

カカオニブをペーストにしたものがカカオマス
カカオマスを圧搾すると、油脂分であるカカオバターが取り出せます(ちなみに、カカオマスを圧搾したココアケーキを乾燥・粉砕したものがココアパウダー)。

さて、ここからやっと最終的なチョコレートの製造過程。
さまざまな種類に合わせて、カカオマス・カカオバター・砂糖・粉乳など乳成分を配合。微粒化→練り上げ→調温という工程を経て、成形・冷却・包装されチョコレートが完成!

かなりざっくりとお話ししましたが、これを知っておくとこの後の説明についてもイメージが湧きやすいはず。
表にしてみたので、ぜひ確認してくださいね。

チョコレートにはさまざまな規格があり、カカオ分などの含有量が決められています。
例えば、日本の規格で「チョコレート」と表示できるのは、

  • カカオ分が総重量の35%以上(もしくはカカオ分と乳成分の合計が35%以上)
  • カカオバターが18%以上
  • 水分が3%以下

という基準を満たしたものだけといった具合です。

原材料の違い

スイート・ミルク・ホワイトの3種のチョコレートの一般的な原材料の違いを、一覧表にまとめてみました(このほかに香料や乳化剤が入ることがありますが、ここでは比較するもののみ記載)。

表からも分かる通り、スイートとミルクの違いは、乳成分(粉乳など)が入るか入らないか。
そしてこの2つとホワイトの違いは、カカオマスが入るか入らないかになります。

ホワイトにはカカオマスが入っていないから、チョコレート独特の苦みがなく、色も白い。
カカオマスが入っていなくても、カカオから取れる成分(カカオバター)を使用しているので「チョコレート」と呼べるわけですね(国によって割合の規定は異なります)。

使用時に気をつけたい!温度や固まり方の違い

スイート・ミルク・ホワイトの3種は、色や味が違うだけではありません。
成分の違いによって、扱い方も違ってくるのです。

テンパリング温度の違い

チョコレートのお菓子を作るときに必要なことがあるテンパリング(調温)。

ミルクとホワイトには乳成分が配合されるため、スイートに比べて温度が低くなるのが特徴。
一般的な数値を一覧にしたものがこちらです。

また、チョコレートは高温になると、香りが飛んだり分離を引き起こしたりするので、最初に溶かす温度が高すぎると台なしに。ミルクやホワイトは温度が低いので、より注意してくださいね。

溶ける温度の違い

チョコレートは、カカオバターの割合が多いほど溶けやすくなります。
そのため、スイートよりミルク、ミルクよりホワイトと、溶けやすさがUP。

プレゼントする際にも、気をつけましょう。

固まり方やかたさの違い

3種類のチョコレートは、固まり方やかたさにも違いがあります。

スイートで作る冷やして固めるお菓子にミルクやホワイトを使うと、緩くなったり固まらなかったりという失敗の原因に。

焼き菓子でも同様に、うまくいかない原因になることがあります。

色や味の違いだけでなくいろいろな影響を及ぼすので、むやみに変更することは避けましょう。

違いを楽しんで


カカオの品種・産地・カカオ分が変われば風味が変わるチョコレート。そこへスイート・ミルク・ホワイトという種類が加わると、選択肢は数えきれないほど…!

お菓子に使うときは、それぞれの違いに気をつけなくてはなりません。
でもその違いがあるからこそ、いろいろなお菓子を楽しむことができるのです♪

それぞれの違いを知って、お菓子作りに活用していただけたらと思います。

【おすすめの特集】チョコレートの基礎知識チョコレートの基礎知識の特集はこちら
date
2021/02/08
writer
misa
category
お菓子作り
注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。

スイーツ好き、おしゃべり好き♡お菓子教室の講師は天職だと最近感じています(笑)少しでもお役に立てるお話が出来たら嬉しいです♪

コメント

ふー子さん

2022/02/03 12:51

長年の謎が解けました。用途ももちろんだし、温度についての説明がすごく分かりやすくて、勉強になりました。これからはきちんと使い分けして作業しようと思います。

misaさん

2022/02/08 11:39

ふー子 さん 長年の謎が解けたとのこと!!良かったですー!! 違いを知っていると失敗も減りますし、より楽しんで作ることが出来ると思うので、こちらのコラムがお役に立てて本当に良かったです(*^^*)

この記事にコメントを書く

コメント

ニックネーム

※ コメント反映までにお時間をいただきます。コラム内容に関係のないコメントや、個人的なご相談などは公開を控えさせていただく場合がございます。

おすすめのコラム

国産栗100%!美栗ペーストで作るスイーツレシピ3選【1袋使い切り】

秋の味覚の定番・栗のスイーツを味わおう!秋の味覚の定番といえば、栗ですよね。お菓子・パンにはもちろん、料理にも使われる栗は甘くておいしくて、私も大好きな食材の一つです。今回は、手軽に使える栗アイテムとして人気の「美栗ペー...

おいしく使うための正解は?ナッツのロースト方法

ナッツのロースト、どこまでやってる?お菓子作りやパン作りで使うことの多いナッツ類。生のまま入れたらいけないの?ローストする温度や時間はどのくらい?そんな疑問を持つことはないでしょうか。今回は、普段はあまり意識することがな...

ブルーベリーマフィンのレシピ【ワンボウルで混ぜるだけ】

ブルーベリーを使っておいしいおやつ作り♪甘酸っぱくて爽やかな香りが楽しめる人気の果物「ブルーベリー」♪日本では6~9月が旬の時期で、フレッシュのブルーベリーが楽しめるのは意外と短いんです。とっても小さな果実ですが、目の疲...

スイスロールのレシピ・作り方

みんな大好き!スイスロールをおうちで作ろう昔からおなじみの、厚みのあるスポンジ生地でバタークリームを巻いた優しい雰囲気のスイスロール♪今回のコラムでは、オーブン付属の天板でロール生地を焼き、ハンドミキサーでホイップするだ...

パウンド型で作るチーズテリーヌのレシピ

種類いろいろ、チーズケーキ一言でまとめてしまうには、あまりにもさまざまな種類がある「チーズケーキ」。ベイクド・スフレ・レア・ニューヨーク。そしてここ最近流行っているバスク風も!そんなチーズケーキの中でも、今回ご紹介するの...

おすすめ PICK UP!

スイートチョコレートとミルクチョコレートの違いは?