5,900円以上ご購入で送料無料! - 3/29(金)16:00まで

cotta column

お菓子・パン作りの知的好奇心を満たす情報メディア

お菓子作りで気をつけたい卵の重さ

date
2018/11/07
writer
よーちんママ
category
お菓子作り

お菓子作りのときに使う卵はMサイズ?Lサイズ?

お菓子を作るときに使う卵。
レシピには「卵1個」としか書かれてないけれど、Mサイズを使えばいいの?Lサイズを使えばいいの?と思うことありませんか?

他にも、レシピにはLサイズと書いてあるけれど、Mサイズで作っちゃっても大丈夫かな?ということもありませんか?

今回は、そんな疑問を解決してみたいと思います。

卵のサイズによる重さの違い

卵は農林水産省が定めた規格に従い、重量によってSSサイズからLLサイズまで6種類に仕分けられています。

みなさんがスーパーで買うことが多い、MサイズとLサイズの規格は下記の通り。

  • Mサイズ:重量58g〜64g(殻を含む)
  • Lサイズ:重量64g〜70g(殻を含む)

卵には固体差があるので、同じサイズでも最大6gも違うことがあります。

卵の重さを計量してみた

一般的には、

  • Mサイズ:卵黄約20g、卵白約30g合わせて約50g
  • Lサイズ:卵黄約20g、卵白約40g合わせて約60g

と、いわれています。
MサイズもLサイズも卵黄の重さはそんなに変わらず、卵白の重さが違います。

実際の重さはどうでしょうか?

Mサイズ

Lサイズ

卵黄はMサイズもLサイズも20gよりやや少ないもののほうが多かったですが、目安としては大体一般にいわれているグラム数と考えてよいでしょう。

卵のサイズをあまり気にしなくてよいお菓子

レシピに「卵1個」としか記載されていなくてサイズがわからないこともありますが、レシピ本には「卵はすべてMサイズを使用しています」というような表記がある場合もあります。
表記があれば、ぜひそれに従ってください。

ただ、まれに書かれてないこともあり、そういうレシピはMサイズでもLサイズでもあまり気にしなくていい場合が多いです。

卵のサイズをあまり気にしなくてよいお菓子としては、マフィンやパンケーキなどがあります。
卵1個(Mサイズだと約50g、Lサイズだと約60g)に対して、粉が100g以上と卵より粉の割合が多く、また、ベーキングパウダーの力で膨らませるので卵のサイズはあまり気にしなくて大丈夫なのです。

厳密にいえば、生地のかたさや焼き上がりの生地のやわらかさなど微妙な違いは出てくると思うのですが、さほど気にならないということですね。

卵のサイズが重要なお菓子

卵のサイズが比較的重要になってくるのが、卵の力で膨らませるお菓子です。
シフォンケーキやジェノワーズ、ロールケーキなどが特に差が出やすいと思います。

レシピではLサイズとあるのにMサイズを使ってしまうと、思ったより高さが出ないという原因に。

逆に、レシピではMサイズなのにLサイズを使うと、型よりも生地量が多くなってしまい、焼成時間などが変わってくる可能性が出てきます。

MサイズとLサイズの卵でロールケーキを焼き比べ

実際にロールケーキ生地をMサイズとLサイズの卵で焼き比べてみました。

別立てロールケーキ(22×32cm天板使用)

材料

  • 卵黄…3個
  • 卵白…3個
  • 太白ごま油…大さじ1
  • 牛乳…大さじ2
  • 薄力粉…45g
  • 細目グラニュー糖…40g

Mサイズの卵3個の重さ

  • 卵黄16g+17g+18g=51g
  • 卵白35g+33g+34g=102g

Lサイズの卵3個の重さ

  • 卵黄17g+18g+19g=54g
  • 卵白39g+39g+39g=117g

卵以外の材料・焼成時間・温度などはすべて同じ条件で焼きました。

焼き上がり


わずかではありますが生地の厚さに差が出ていて、MサイズよりもLサイズのほうがふっくら焼けています。

今回使用した卵よりもMサイズが小さかったり、Lサイズが大きかったりして卵白の量に差がある場合はもっと生地に差が出てくると思います。

生地を巻いてみた


巻いた印象も変わってきます。
Mサイズ使用は生地が薄いので、くるくると丸みを帯びた巻き方に。
Lサイズは生地に厚みがある分、全体的にボリュームが出ています。

どちらが失敗ということはなくてどちらもおいしいですし、生地の厚さには好みがあると思います。

ただ、卵のサイズが違うことで仕上がりに差が出てきてしまうということを覚えておくとよいです。

レシピの出来上がり写真と自分が作ったロールケーキの生地のイメージが違うというときは、もしかしたら卵のサイズが原因かもしれません。

*天板の大きさ・クリームの量・果物を巻くか・作った人の技術などで、出来上がりは変わってきますが、今回は同条件で作ったときの比較ということでご了承ください。

卵のサイズを量ってサイズを調整

もし、家にMサイズの卵しかないのに、Lサイズのレシピを作りたかったら、計量して卵の量を調整することをおすすめします。

例えば、L3個と書かれているレシピをMサイズで代用する場合、卵黄はMサイズもLサイズも大体同じなので、卵白を量ります。

Lサイズの卵白

約40g×3個=約120g

Mサイズの卵白

約30g×4個=約120g

実際には、Mサイズの卵白は30g以上あることが多いので、120gになるようにスケールできちんと量ると良いでしょう。

レシピの中には、卵の量が個数ではなくてグラムで表示されているものもあります。
卵の量を計量するなんて大変!と思いがちですが、実はそういうレシピのほうが卵の大きさに関わらず、毎回安定した焼き上がりになるので失敗しにくいレシピともいえます。

意外と重要な卵の重さ

お菓子作りには欠かせない卵。
サイズが違うくらい…と思いがちですが、意外と重要なのです。

ちょっと意識するだけで出来映えが変わってくると思いますので、参考にしてみてください。

date
2018/11/07
writer
よーちんママ
category
お菓子作り
注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。

お菓子作りが大好きな二児の母。家族がおいしそうに食べてくれるのが一番の幸せ。子どもと一緒に作れる簡単なお菓子を作ることが多いです。 

コメント

asukaさん

2021/03/12 09:30

卵白はどうやって計ってますか?ドロッとしているから上手く計れなくて。。

よーちんママさん

2021/03/17 21:00

asuka様 レシピで「卵白1個」ではなく、卵白「○g」と記載されている場合の量り方でしょうか。卵白は正確なグラムでなかなか量ることが難しいですよね。コツとしましては、卵白のコシをきることです。フォークや小さな泡立て器を使って、卵白を持ち上げるようにしてときほぐします。(空気を含ませるわけではなく、下から上に持ち上げるだけ)卵白の固まりをなくしてサラサラの状態にします。そうすると固まりがなくなるので計量しやすくなりますよ。 よかったら試してみてください。

この記事にコメントを書く

コメント

ニックネーム

※ コメント反映までにお時間をいただきます。コラム内容に関係のないコメントや、個人的なご相談などは公開を控えさせていただく場合がございます。

おすすめのコラム

さくさくタルトを楽しみたい!タルトが湿気るのを防ぐ方法

タルトのさくさく感を長持ちさせたい!クリームやフルーツと一緒に楽しめるタルトは、大人気のスイーツ。タルトはさくさくとした食感が魅力のひとつですが、時間がたつとどうしても湿気て、さくさく感が失われていきます。今回は、タルト...

大学芋のレシピ【簡単カリカリ!揚げない作り方】

秋の味覚・さつまいもで簡単おやつを作りましょう♪秋を代表する食材の一つ、「さつまいも」。程よい甘みがあって、料理はもちろんデザートにも幅広く利用される人気の食材ですよね。今回は、おやつの定番でもある「大学芋」のレシピをご...

おうちで作る本格オランジェットのレシピ

一度は作りたいオランジェットオランジェットは、かんきつ類の皮を砂糖漬けにしたもの(コンフィ)にチョコレートをかけたフランス生まれのお菓子。果肉ごと輪切りにしたものや、皮だけを細長くカットしたものなど、見たことがある方も多...

紅茶ゼリーが濁るのはなぜ?透明な紅茶ゼリーの作り方

紅茶ゼリーは難しい?透明感のあるゼリーはきれいでおいしそうですよね。でも、紅茶ゼリーを作ったら白っぽく濁ってしまった、という経験はありませんか?紅茶でゼリーを作ると濁ってしまうのはなぜなのでしょう。今回はその原因や解決方...

【簡単サクサク】アーモンドココアクッキーのレシピ

コツ満載!失敗なしでおいしいクッキーを作ろう今回ご紹介するのは、たっぷりのスライスアーモンド入りのサクサクココアクッキー!混ぜて棒状に成形した生地をカットするといった簡単な工程で作れるアイスボックスクッキーなので、初心者...

おすすめ PICK UP!

お菓子作りで気をつけたい卵の重さ