cotta column

トリモリン(転化糖)とは?はちみつや水あめと比較してみた

date
2021/06/23
writer
よーちんママ
category
お菓子作り

トリモリンについて知ろう!

お菓子作りをしていると、たまに目にする「トリモリン」という材料。聞き慣れない名前に「?」となる方もいらっしゃるのでは?

一般的にはあまり見かけることのないトリモリンですが、プロのレシピではよく使われています。

トリモリンには、一体どんな効果があるのでしょう。
はちみつや水あめなど、代用品として使われる材料との比較結果もご紹介します。

トリモリンとは

トリモリン(トレモリン)とは、水によく溶けて再結晶化しにくい、白くなめらかなペースト状をした糖の一種。「転化糖」とも呼ばれます。

では、「転化糖」とは何でしょう?

砂糖の主成分は「ショ糖」。
転化糖は、ショ糖の分解によってできたブドウ糖と果糖の混合物です。

このふたつの性質を簡単に説明すると、下記のようになります。

ショ糖

  • ブドウ糖と果糖が結合したもの
  • あっさりとした甘み

転化糖

  • ショ糖が分解することでできる、ブドウ糖と果糖の混合物
  • ショ糖よりも甘く感じる

ブドウ糖と果糖が、結合しているか混合しているかで性質が変わるのですね。

少し難しいかもしれませんが、砂糖の甘みや性質の違いは、ショ糖と転化糖の割合が違うと覚えておくと、レシピを見たときに役立つと思います。

例えば、お菓子作りでよく使うグラニュー糖と上白糖。
グラニュー糖の割合は、「ショ糖99.97%+転化糖0.01%」。
グラニュー糖のあっさりと上品な甘さは、ショ糖によるもの。

では上白糖の割合はというと、「ショ糖97.69%+転化糖1.20%」。
ショ糖に転化糖を振りかけることで、グラニュー糖よりもしっとりとしていて、あと引く甘さになるわけです。

トリモリンの効果

では、トリモリンをお菓子作りに使用するのは何のためなのでしょうか?
理由は、大きく3つ。

1.しっとり仕上がる

保水性があり、水分が生地の中に保持されてしっとり焼き上がるのが砂糖の特徴のひとつ。

トリモリンはさらにこの保水性が高く、生地に加えることでパサつかず、しっとりとした仕上がりになります。

使用例

ジェノワーズ・パウンドケーキ・マドレーヌ・フィナンシェなど

2.くちどけをなめらかにする

トリモリンには、砂糖の結晶化を防ぐ効果があります。そのため舌触りが良く、くちどけもなめらか。

また、冷蔵庫に入れてもかたくなりすぎません。

使用例

生チョコやトリュフなどのガナッシュ・アイスクリーム・ソルベなど

3.焼き色が濃くなる

トリモリンは、ショ糖よりもアミノカルボニル反応(メイラード反応)が起きやすいため、茶色い焼き色が濃くつきます。

使用例

焼菓子など

トリモリンは代用できる?

トリモリンの代わりに使われているのは、はちみつや水あめ。
色・風味・粘度・甘さなどはそれぞれ異なりますが、しっとりさせたりなめらかにしたりする効果があります。

マドレーヌを焼いて比較してみた

マドレーヌを焼いて、トリモリンと代用品との見た目・味・食感を比較してみました。

基本の材料

  • 全卵…50g
  • 砂糖…40g
  • 薄力粉…50g
  • バター…50g
  • ベーキングパウダー…2g

比較条件

焼き時間や温度を全て同じ条件にそろえ、砂糖の配合を下記4パターンにする。

  • グラニュー糖40gのみ
  • グラニュー糖30g+トリモリン10g
  • グラニュー糖30g+はちみつ10g
  • グラニュー糖30g+水あめ10g

※甘みが異なりますが、比較のためトリモリン・はちみつ・水あめは全て同量としました。

結果


グラニュー糖のみ

  • 焼き色は薄い。
  • ふんわりと軽い食感で、甘みがあっさりしている。
  • 翌日以降、少しパサつきが気になる

グラニュー糖30g+トリモリン10g

  • 焼き色は濃い。
  • しっとりした焼き上がりで、4つの中で最も甘みを感じる。
  • ギュッと詰まったしっとり感が、翌日以降も最も長く続く。

グラニュー糖30g+はちみつ10g

  • 焼き色は濃い。
  • しっとりした焼き上がりで、はちみつの風味を感じる。
  • 翌日以降もしっとりしている。

グラニュー糖30g+水あめ10g

  • 焼き色は薄い。
  • しっとりとした焼き上がりで、甘みは強くなくあっさり。
  • 翌日以降は、しっとりしているがふんわりと軽い。

まとめ

焼き色は、トリモリンとはちみつが濃い結果に。
トリモリン・はちみつ・水あめの3つは、食感や甘さが異なるものの、翌日もしっとりしていました。

※お菓子の種類や分量によっては、結果が多少変わってくるかもしれません。

私が使い分けるなら

  • 当日食べてしまうなら、ふんわりとして上品な甘みのグラニュー糖のみ。
  • 翌日以降のしっとり感を求めるならば、トリモリン。
  • しっとりさせつつ独特の風味を楽しみたいなら、はちみつ。
  • しっとりさせたいけれども、甘すぎず軽い食感を求めるなら、水あめ。

レシピを作るときは、どんな出来上がりを理想とするか(ふんわり・しっとり・香り・コク・焼き色など)で砂糖の種類を選びます。

トリモリンを使っている焼き菓子のレシピは、焼き色が濃いめでしっとり食感になると覚えておくとよいでしょう。

トリモリンの性質を覚えて使ってみましょう!

今回は、プロが使うアイテム「トリモリン」についてご紹介しました。

cottaさんなら少量を購入することができるので、気になった方はぜひ試してみてくださいね。

date
2021/06/23
writer
よーちんママ
category
お菓子作り
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お菓子作りが大好きな二児の母。家族がおいしそうに食べてくれるのが一番の幸せ。子どもと一緒に作れる簡単なお菓子を作ることが多いです。 

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