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パン屋さんのようなパンが焼ける!生イーストの使い方と特性

date
2019/09/26
writer
aoi
category
パン作り

生イーストの特性と使い方を知ろう

パンを膨らませるためには、イーストや天然酵母といった生きている酵母の力が欠かせません。

今回はそんな酵母の一つで、パン屋さんにも愛用される「生イースト」について解説していきます。

生イーストを使った「シュガーバターパン」のレシピ付き♪
生イーストを使っておいしいパンを作りましょう!

パン作りには欠かせないパン酵母

パン作りには、酵母という生き物の力が不可欠。
酵母は酵母菌とも呼ばれ、発酵を起こす微生物です。

その酵母の中でも、パン作りに適した酵母のことをパン酵母といいます。
パン酵母が糖を栄養にして炭酸ガスを出し、パンを膨らませるのです。

天然酵母とイースト

パン酵母には、天然酵母とイーストがあります。

天然酵母

天然酵母は、果物や穀物などに付着した酵母。
発酵に時間がかかりますが、さまざまな菌が混在しているため、味わい深いパンになります。

イースト

イーストは、果物や穀物など自然のものが原料ですが、パン作りに適した酵母だけを人工的に集めて培養したもの。

発酵力が強く、短時間で安定したパン作りができます。

イーストの種類

イーストにはいくつか種類があります。
生イースト・ドライイースト・インスタントドライイーストの違いを見ていきましょう。

生イースト

パン作りに適した酵母を培養した後、水洗いして水切りしたもの。
黄土色で粘土のような見た目の固形状。

ドライイースト

パン作りに適した酵母を培養した後、低温で長時間乾燥させて脱水したもの。
黄土色で粒状。

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インスタントドライイースト

パン作りに適した酵母を培養した後、ドライイーストより短時間で乾燥させて、乳化剤を添加したもの。
黄土色で細かい粒状。

生イーストの特性

生イーストの五つの特性を解説します。

1. 冷蔵保存

生イーストは低温(5℃以下)で活動が止まるため、冷蔵庫で保存しましょう。

生イーストを常温に置いておくと、活動を始めてしまい発酵力が弱まるので注意。
乾燥を防ぐことも大事です。

また、生イーストを冷凍すると、生イースト中の水分が膨張して細胞が破壊されるため、冷凍保存はできません。

2. 賞味期限が短い

生イーストの賞味期限は短いです。
開封したものは、できるだけ早く使い切ってくださいね。

3. 耐糖性がある

生イーストは、砂糖を多く配合する菓子パン作りが得意。
多糖でリッチな生地でも、発酵がスムーズに進みます。

4. 生地を冷凍保存できる

生イーストそのものは冷凍保存できませんが、生イーストを使ったパン生地は冷凍保存することができます。

生地の保存方法

一次発酵後に分割して丸めた生地を冷凍するのがおすすめです。

  1. 一次発酵後に分割して丸めた生地をバットに並べ、ラップをして冷凍庫へ。
  2. 生地が凍ったら一つずつラップに包んで、フリーザーバッグなどに入れて冷凍保存。
  3. 常温または冷蔵で解凍し、成形から作業を再開してください。

5. イースト臭がなくふんわりした焼き上がり

生イーストを使ったパンは、イースト臭がなく甘い香り。
副材料の味を生かすことができるので、食パン・ピザ・菓子パンなど幅広いパン作りが可能です。

パン屋さんのようなふんわり食感の風味豊かなパンになります。

生イーストの使い方


レシピの分量の水分に、生イーストを溶かして使います。
生イーストは約70%が水分なので、容易に溶けて他の材料と合わせるのもスムーズ。

インスタントドライイーストと置き換える場合は、インスタントドライイーストの2.5~3倍の量を使用。
粉に対する割合は、2~3.5%が目安です。

生イーストを使ったおすすめレシピ「シュガーバターパン」

材料(6個分)

  • 牛乳…60g
  • 水…50g
  • 生イースト…6g
  • 強力粉…200g
  • 砂糖…20g
  • 塩…3g
  • 卵…20g
  • 無塩バター…20g
  • 卵(仕上げ用)…適量
  • 有塩バター…18g
  • グラニュー糖…大さじ1~2

下準備

  • 材料は全て常温に戻しておく。
  • 有塩バターとグラニュー糖を6等分しておく。
  • 暑い時期以外は、牛乳と水を人肌程度に温めておく。

作り方

  1. ボウルに牛乳・水・生イーストを入れて、生イーストを溶かす。
  2. 1と強力粉から無塩バターまでの材料をホームベーカリーに入れて、生地をこねる。

    手ごねの場合は、強力粉から卵までの材料を1に入れて、スケッパーなどで混ぜる。

    ひとまとまりになったら、こね台の上に出し、手でこねる。
    生地がつながってきたら、無塩バターを入れてさらにこねる。

    表面がなめらかになればこね上がり。
    生地を一つに丸め、とじ目を下にしてボウルに入れる。

  3. ラップをして暖かい場所で一次発酵をする。
    生地が約2〜2.5倍の大きさになれば発酵完了。
  4. 生地を手で押さえてガスを抜き、スケッパーで6等分にして丸める。
    乾燥しないようにボウルをかぶせ、15分間休ませる。
  5. ガスを抜いて生地を丸め直し、オーブンシートを敷いた天板に並べる。
  6. 湿気のある暖かい場所で、生地が乾燥しないように二次発酵(40分間~)。
    生地が約2倍の大きさに膨らめば発酵完了。

    発酵が終わる少し前に、オーブンを200℃に設定して予熱を始める。

  7. 生地の中央に、ハサミで深めに十字の切り込みを入れる。
  8. 水(分量外)を数滴加えた溶き卵をはけで生地全体に塗る。
    6等分にした有塩バターとグラニュー糖をのせる。
  9. 200℃のオーブンで13分間~焼く。
  10. 出来上がり♪

「シュガーバターパン」の詳しいレシピページはこちら

トッピングなしで焼いてテーブルロールにも。食事のお供やサンドイッチに。

生イーストを使っておいしいパンを作ろう

耐糖性があるので、砂糖の配合が多いパンにも使える生イースト。
生イースト自体の賞味期限は短いですが、生地を冷凍できるのでうまく使っていけたらいいですね。

焼き上がったパンを一度食べたら、そのおいしさのとりこになることでしょう。
生イーストを使って、おうちでもパン屋さんのようなふんわり食感の風味豊かなパンを作ってみてくださいね!

【おすすめの特集】ゼロから学ぶパン酵母ゼロから学ぶパン酵母の特集はこちら
date
2019/09/26
writer
aoi
category
パン作り
注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。
aoi

パンやお菓子を作ることが子どもの頃から大好き。自宅にてパン教室を主宰。パン作りの楽しさを伝え、パンのある食卓を提案しています。

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