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オーバーナイト法とは?基本の食パンレシピ

date
2022/09/01
writer
aoi
category
パン作り

オーバーナイト法について詳しく知ろう!

パン作りには、製法がいくつかあります。
今回は、パン生地を一晩寝かせて作る「オーバーナイト法」について詳しく解説していきます。

簡単においしいパンが焼けるとても魅力的な作り方です。
オーバーナイト法で作る食パンのレシピもお教えするので、ぜひ試してみてくださいね♪

オーバーナイト法とは

オーバーナイト法とは、仕込んだパン生地を、一晩低温(冷蔵庫など)でゆっくり発酵させ、翌日以降に分割から焼き上げを行う製法。
「低温長時間発酵法」ともいいます。

バターや砂糖の多いリッチな生地からフランスパンなどのリーンな生地まで、いろんなパンに用いることができます。

オーバーナイト法の手順

手順を確認しながら、オーバーナイト法のポイントを見ていきましょう!

1.生地作り
材料を混ぜてまとまれば、軽くこねる(通常のパンよりこねなくてOK)。
※イースト(酵母)の量は、通常の1/3~1/2程度。

2.発酵
暖かいところに約30分間置く(生地が1.5倍になるまで)。

3.冷蔵庫で寝かせる
冷蔵庫に入れ、8~24時間ゆっくり発酵させる。
※温度は、5~9℃(野菜室)が望ましい。
※乾燥しないように密閉する。

4.冷蔵庫から出す
生地温度が約15℃になるまで復温する。
※復温するときは、室温(20~25℃)で。

5.分割・成形
通常のパンと同じように行う。

6.最終発酵
暖かいところで約2倍になるまで発酵させる。

7.焼成

オーバーナイト法の5つのメリット

オーバーナイト法には、メリットがたくさんあります。
代表的なメリットを5つご紹介します。

メリット1.風味豊かなパンになる

酵母は、ゆっくり発酵させると活動が活発になり、アルコールや酵素や菌がたくさん生成されます。この効果により生地が熟成し、風味豊かなパンが焼き上がるという結果に繋がります。

また、加えるパン酵母の分量が少ないので、粉の味がより濃く感じられます。

メリット2.日持ちのするしっとりしたパンが焼ける

時間をかけると、小麦粉の芯までしっかりと水分が浸透し、驚くほどしっとりみずみずしいパンに。
水分を離しにくくなるので、しっとりとした食感が長持ちします。

メリット3.パンの甘みが増す

小麦粉には、自身のでんぷんを糖に分解する働きがあります。
発酵時間を長く取ることで、生地の糖分が増えて甘みのあるパンになります。

メリット4.時間の制約が少ない

作業を2日間に分けることで、まとまった時間が取れなくてもパン作りができます。

生地を冷蔵庫に入れた後は、8~24時間後であれば、いつでも都合の良い時に出して作業を進められます。

家事や仕事のすきま時間で効率よく作れるから、忙しい人にもおすすめ◎

メリット5.こね時間が短い

パン作りといえばこねるのが大変!というイメージがありますが、オーバーナイト法ならこねる工程は短くて大丈夫。

時間をかけて発酵させている間に少しずつグルテンの膜がつながり、自然と弾力のあるのびる生地になります。

オーバーナイト法で作る基本の食パンレシピ

小麦の風味が味わえる、シンプルな配合の食パンのレシピです。

材料(一斤食パン型1台分)

  • 強力粉…250g
  • 水…165g
  • 砂糖…15g
  • 塩…4g
  • インスタントドライイースト…1g(小さじ1/3)
  • 無塩バター…15g

下準備

  • 材料を全て常温にする。
    *夏場以外は、水を35℃程度に温める。

  • 型にオイルを塗る。

作り方

  1. ボウルに水・ドライイースト・砂糖・強力粉・塩を入れて混ぜる。

  2. 水気がなくなれば、台に出して手でこねる。
    生地がつながってきたら無塩バターを入れ、押したりたたきつけたりして5分間こねる。
    *表面がなめらかになっていなくても、材料が均一にまとまればOK。

  3. ひとつに丸めてボウルに入れる。
    ラップをかぶせ、35℃程度の暖かい場所で30分間発酵させる。
    生地が1.5倍に膨らむのを目安にすればOK。

  4. 表面に霧吹きで水をかけてラップで密閉し、冷蔵庫(野菜室)で8~24時間寝かせる。

  5. 冷蔵庫から出し、室温(20~25℃)に置く。
    生地の温度が約15℃になるまで復温させる。

  6. 生地を手で押さえてガスを抜き、2分割して丸める。
    ボウルを裏返してかぶせ、15分間休ませる(ベンチタイム)。

  7. とじ目を上にして、めん棒で縦25cm×横15cmの楕円形にのばす。
    生地が少し重なるように、左右から1/3ずつ折り畳む。

  8. 空気を抜くように手で押さえ、手前から生地をくるくる巻いてとじ目をとじる。
    もう一つの生地も同様に成形する。

  9. 巻き終わりが外側に向くように、とじ目を下にして型に入れる。
    生地が乾燥しないように霧吹きで水をかけ、暖かい場所(35~40℃)で発酵させる(45分間~)。

  10. 生地が型の8割くらいに膨らんだら、オーブンを200℃に設定して予熱を始める。
    生地のてっぺんが型の高さいっぱいまで膨らめば、発酵完了。

  11. 200℃のオーブンで28分間~焼き色がしっかり付くまで焼く。

  12. 焼き上がったら型ごとまっすぐに台に落とし、空気を抜く。
    型からパンを出して冷ませば、完成。

オーバーナイト法で作る食パン」の詳しいレシピページはこちら。

手間をかけずに、家庭でおいしいパン作り

フランスのパン職人が、早朝や長時間の労働を改善するために考え出された製法といわれているオーバーナイト法。

手間をかけずにおいしく作れる素晴らしい作り方なので、ぜひ皆さんも取り入れてみてくださいね。

【おすすめの特集】食パンレシピ食パンレシピの特集はこちら

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2022/09/01
writer
aoi
category
パン作り
注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。
aoi

パンやお菓子を作ることが子どもの頃から大好き。自宅にてパン教室を主宰。パン作りの楽しさを伝え、パンのある食卓を提案しています。

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