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自家製バナナ酵母から作るパンレシピ

date
2019/06/17
writer
aoi
category
パン作り

自家製酵母でパンを作ろう!

パン好きならよく耳にする「自家製酵母のパン」を、身近な果物のバナナを使って起こした酵母で作ってみませんか?

今回は、自家製バナナ酵母の起こし方や使い方、パンのレシピをご紹介します。

自家製酵母とイーストの違い

自家製酵母とは?

自家製酵母とは天然酵母の一つで、果物や穀物などに付着している酵母を育てたもの。
自然に存在しているいろいろな種類の酵母菌を培養して、パン作りに必要な酵母を起こします。

原料は、レーズン・リンゴ・バナナ・ヨーグルト・酒粕・麦・米などさまざまです。

イーストとの違いは?

イーストも自家製酵母と同じく、原料は果物や穀物など。
その中から、発酵力の強い菌をよりすぐって純粋培養したものがイーストです。

つまり、少数精鋭。
発酵力が非常に安定していて、短時間でパン作りが可能です。

自家製酵母はイーストに比べて発酵力は弱いですが、自然の力でゆっくり発酵させること、複数の酵母菌や乳酸菌が混在することで、味わい深いパンになります。

バナナ酵母の起こし方

自家製酵母の基本といえばレーズンですが、バナナも失敗が少なくておすすめ。

出来上がりまでにかかる日数は季節や環境によって変動があるので、画像を参考にして状態を見極めてくださいね。

材料(酵母液約200ml分)

  • バナナ…小1本
  • 水…200g

下準備

  • 使用するガラス瓶(容量500ml前後)の消毒をする。
    瓶・ふた・水を鍋に入れ、火にかけて煮沸し、自然乾燥させてから使う。

作り方

1日目

バナナは皮をむいて筋を取り、適当な大きさにカットする。

煮沸消毒した瓶に、バナナと水を入れてふたをする。
*ふたをした後の温度は、25〜30℃に保つことが望ましい。

2〜3日目

バナナが少し膨張して、泡が出てくる。

上下を返すように優しく瓶を振り、ふたを開けてガスを抜き、空気に触れさせる。
これを1日1回は行う。

3〜5日目

勢いよく泡立ち、バナナが浮いてきて、底に沈殿物(オリ)が増える。
ふたを開けるとさらに泡立つ。
フルーティーな発酵の香りがすればOK。

さらに1日置いて発泡が落ち着いたら、酵母液の完成。

*バナナは黒く変色して崩れやすいので、取り出す。すでに崩れたバナナはこす。

*完成した酵母液は冷蔵庫で保存する(保存期間の目安は1か月間)。

「自家製バナナ酵母」の詳しいレシピページはこちら

バナナ酵母の使い方

酵母液をそのまま仕込み水に入れて使う「ストレート法」と、酵母液で起こした元種を使う「元種法」があります。
それぞれの特徴を見てみましょう。

ストレート法

  • 酵母液本来の風味をより強く感じることができる。
  • 発酵に時間がかかる。
  • パンの老化が早い。

元種法

  • 酵母液本来の風味はあまり感じない。
  • 素材の風味が豊かなボリュームのあるパンが焼ける。
  • パンのやわらかさが長持ちする。

初めはストレート法よりも、発酵力が安定している元種法がおすすめです。

元種の作り方

材料(元種約260g分)

  • バナナ酵母液…50g
  • 強力粉…50g
  • 水…100g
  • 強力粉…60g

下準備

  • 使用する保存容器(容量600〜700ml)を準備する。
    ポリプロピレン製のものでOK。
    できれば新しいものを用意し、台所用洗剤で洗い自然乾燥させる。

作り方

  1. 容器にバナナ酵母液と強力粉(50g)を入れてスプーンで混ぜる。
    ふたをして暖かい場所に置き、6〜8時間発酵させる。
  2. かさが2倍程度になって、底にプツプツと気泡が出てくる。
  3. 2に水と強力粉(60g)を入れて混ぜる。
    ふたをして暖かい場所に置き、4〜5時間発酵させる。
  4. かさが2倍程度になって、表面にも気泡が出てくれば完成。
    冷蔵庫で一晩置くと、さらに発酵力がつく。

    *保存する場合は冷蔵庫に入れ、3日以内に使い切る。

「自家製バナナ酵母の元種」の詳しいレシピページはこちら

バナナ酵母を使ったまるパンレシピ

元種ができたら、いよいよパン作り。
風味豊かな自家製酵母パンを作ってみましょう。

シンプルな材料で型も使わない、基本のまるパンをご紹介します。
発酵に時間がかかりますが、通常のパン作りと工程は同じです。

材料(6個分)

  • 強力粉…200g
  • 水…90~100g
  • 元種…80g
  • きび砂糖…10g
  • 塩…3.5g
  • 無塩バター…10g

作り方

  1. 暑い時期以外は、水を人肌程度に温める。
    その他の材料は、全て常温にしておく。
  2. ボウルにバター以外の材料を入れて、スケッパーなどで混ぜる。
    ひとまとまりになったら、手でこねる。
  3. 生地がつながってきたら、バターを入れてさらにこねる。
    表面がなめらかになったらこね上がり。

    もちろん、ホームベーカリーなどで生地をこねてもOK。

  4. 一つに丸めたら、とじ目を下にしてボウルに入れる。
    ラップをして、暖かい場所で一次発酵をする(4~6時間)。

    生地が約2〜2.5倍の大きさになったら発酵完了。

  5. 生地を手で押さえてガスを抜き、スケッパーで6等分にして丸める。
    乾燥しないようにボウルをかぶせ、20分間休ませる。
  6. ガスを抜いて生地を丸め直し、オーブンシートを敷いた天板に並べる。

  7. 湿気のある暖かい場所で、二次発酵をする(1.5~2時間)。
    約2倍の大きさになれば発酵完了。
  8. 生地の表面に強力粉(分量外)を振り、200℃に予熱したオーブンで13分間~焼く。

  9. 出来上がり。

「自家製バナナ酵母のまるパン」の詳しいレシピページはこちら

自家製酵母を楽しもう!


いかがでしたか?
自家製酵母のパン作りは時間がかかりますが、複雑な工程はありません。

ぜひ普段のパン作りに取り入れて、気軽に楽しんでみてください。
自分で育てた酵母には愛着が湧き、焼き上がったパンはよりおいしく感じることでしょう。

【おすすめの特集】ゼロから学ぶパン酵母ゼロから学ぶパン酵母の特集はこちら
date
2019/06/17
writer
aoi
category
パン作り
注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。
aoi

パンやお菓子を作ることが子どもの頃から大好き。自宅にてパン教室を主宰。パン作りの楽しさを伝え、パンのある食卓を提案しています。

コメント

きぃさん

2020/05/12 14:43

はじめまして、天然酵母に興味を持って作ったところなんてすが、色んなパン作りにも分量は同じで焼いても大丈夫ですか?まだ元種にはこれからする予定です。

aoiさん

2020/05/15 00:15

きぃさん*はじめまして。コメントありがとうございます。粉200gのレシピだとだいたいは同じ元種の分量で大丈夫です。菓子パンや具材がたっぷり入るパンは少し元種を増やして作ってみてください。

きぃさん

2020/05/20 04:34

お返事ありがとうございます。元種が出来たら作ってみます。

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