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ナッツやドライフルーツをパンに入れるときの注意点は?

date
2019/12/16
writer
ぶんちゃん
category
パン作り

ナッツやドライフルーツ入りのパンをおいしく焼きたい!

カリッとした香ばしいナッツに、かむほどに甘みが出てくるドライフルーツ。
ビタミンやミネラルも豊富で、どちらもパンと相性抜群の具材です。

ですが、いざパンに加えてみると、何だかあまりおいしくない…そんな経験はありませんか?

今回は、ナッツやドライフルーツをパンに入れるときの方法や注意点をお伝えします。

ナッツはローストしよう


くるみやアーモンド、マカダミアナッツにカシューナッツなどなど。
どのナッツにも共通していることは、事前にロースト(からいり)をするということ。

ナッツを生の状態でパンに入れると、カリッとした食感が出ず、風味に欠けるパンとなってしまいます。
ナッツの香ばしい風味や食感を出すために、必ずローストしてから加えるようにしましょう。

ロースト方法は?

ナッツのローストには、トースターやフライパンなどさまざまな方法があります。
おすすめは、低温でムラなく加熱することのできるオーブン。

  1. クッキングシートの上にナッツを満遍なく広げる。
  2. 180℃に予熱したオーブンに入れて、150℃で10~15分間ほど焼く。

ご家庭のオーブンによって温度差がありますので、焦げないよう調整してくださいね。

注意点は?

ローストしたナッツは、必ず冷めてからパン生地に混ぜ込むことが大切です。

熱いうちに入れてしまうとパンの生地温度が上がるだけでなく、最悪の場合は酵母菌が死んでしまう危険が。
そうなると、パンが膨らまなくなってしまう恐れがあります。

ドライフルーツは湯通ししよう


ドライフルーツには、オイルコートされているものとされていないものがあります。
オイルコートとは、実と実がくっつかないように植物油でコーティングしてあること。

パン生地に入れる場合には、オイルコートのあるなしに関わらず、どちらも湯通ししてから加えるようにしましょう。

湯通しせずにパン生地に入れてしまうと、生地の水分をドライフルーツが吸ってしまい、焼き上がったパンがパサパサになったりかたくなったりします。

それを防ぐためにも、必ず湯通ししておくことが大切なのです。

湯通しの方法は?

おすすめの湯通し方法は、ドライフルーツに熱湯を回しかける方法。

  1. ドライフルーツをザルに入れ、全体に熱湯をサッと回しかける。
  2. 熱湯をかけたら、冷ましながら水気を切る。
  3. 生地に入れる前に、キッチンペーパーでしっかりと水気を切る。

注意点は?

ドライフルーツを長時間お湯の中に浸すなどの方法はNG。
せっかくのドライフルーツの甘みや色がお湯に溶け出てしまったり、やわらかくなりすぎたりしてしまいます。

配合量はどのくらい?

一般的にナッツやドライフルーツの配合量は、生地に対して20~30%が理想とされています。

具材が多ければ多いほど成形しにくくなるため、パン作りに慣れていないと扱いが難しいのではないでしょうか。

また、あまり多く入れすぎてしまうと、グルテンの形成が阻害され、膨らみが悪くなる原因に。

ぎゅっと目の詰まったパンにしたい場合はもっと入れてもOKです。
自分の求めるパンに応じて、具材の量を調整してくださいね。

生地に混ぜるタイミングと混ぜ込み方

ナッツもドライフルーツも生地に混ぜ込むタイミングは同じ。生地が8~9割ほど出来上がったときです。

初めから入れてしまうと、こねている間につぶれて形がなくなってしまったり、グルテンがつながりにくいので良い生地ができなかったりします。

混ぜ込み方

  1. 8~9割ほどこね上がった生地の上に具材をのせる。
  2. 生地をスケッパーで切って重ねるのを繰り返す。

この方法なら、具材をつぶすことなく生地全体に行き渡らせることができます。

ナッツとドライフルーツ入りのパンを作ってみよう!

上記のポイントを踏まえて、くるみとクランベリーの入ったパンを作ってみましょう。

材料(5個分)

  • 準強力粉…150g
  • 全粒粉…20g
  • ライ麦粉…30g
  • イースト…3g
  • はちみつ…12g
  • 塩…3g
  • 水…120g
  • くるみ…30g
  • クランベリー…30g
  • クリームチーズ…80g

下準備

  • くるみをローストし、クランベリーを湯通ししておく。
  • クリームチーズを5等分にしておく。
  • 水を30~40℃に温めておく。
  • オーブンを250℃に予熱しておく。

作り方

  1. ボウルに準強力粉から水までを入れて木べらで混ぜ、まとまってきたら台の上に出してこねる。
  2. 生地がつながってきたら、下準備をしたくるみとクランベリーを生地に混ぜ込む。
  3. 全体に均一に入ればOK。

  4. 丸めてボウルに入れ、35℃で40分間一次発酵。
  5. *1.5倍の大きさになっていればOK。

  6. 5分割して丸め、15分間ベンチタイムを取る。
  7. *分割時に具材の片寄りがないように気を付けて。なるべく具材が表面に出ないように丸めてくださいね。

  8. 成形。
  9. とじ目を上にして、軽くガスを抜きながら丸く広げる。
    クリームチーズを包んでとじ、表面にライ麦粉(分量外)を付ける。

  10. とじ目を下にして、35℃で25分間二次発酵。
  11. *ひとまわり大きくなればOK。

  12. ハサミで十文字にクープを入れる。
  13. *画像のように、3回に分けて入れるときれいに仕上がります。

  14. 焼成。
  15. 250℃予熱。220℃12~13分間。
    *最初の10分間スチームを入れると、表皮がパリッと仕上がります。

  16. 完成。
  17. お好みではちみつをかけて召し上がれ♪

「クランベリーと胡桃のライ麦パン」の詳しいレシピページはこちら

ナッツやドライフルーツを使っておいしいパンを作ろう


リッチでおいしい、ナッツやドライフルーツ入りのパン。
下準備をきちんとして、おいしいパンを作ってくださいね。

date
2019/12/16
writer
ぶんちゃん
category
パン作り
注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。
ぶんちゃん

パンづくりを通してたくさんの笑顔をつくりたい。
おいしい楽しい幸せ!を感じてもらえるパン教室「nicopan」を主催しています。

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