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デニッシュ・クロワッサン・パイの違い

date
2024/03/19
writer
miharu
category
パン作り

どこが違う?デニッシュ・クロワッサン・パイの違いを知ろう

芳醇なバターの香りに、薄い生地の層がいくつも重なってサクサクの食感が楽しめる、デニッシュ・クロワッサン・パイ。
パン屋さんやお菓子屋さん、スーパーやコンビニでも人気の商品ですよね。

この3つ、よく似ているけれど呼び方が違うのはなぜなのでしょうか。

今回は、デニッシュ・クロワッサン・パイの違いについて詳しく解説します。

ひと目でわかる!3つの違いを表で確認

3つの違いはどこにあるのか?表にして確認・比較してみましょう。
材料は一般的な配合を参考にしています。

デニッシュ・クロワッサン・パイの特徴を比較してみると、1つの共通点と4つの違いが見えてきました。

まず、共通点はバターを折り込んでいること。

違いは4つあります。

  1. デニッシュとクロワッサンはイースト菌で発酵させるが、パイは発酵させない。
  2. デニッシュとパイは強力粉と薄力粉を使用しているが、クロワッサンは準強力粉のみ。
  3. デニッシュとクロワッサンには砂糖が入るが、パイには入らない。
  4. デニッシュのみ卵を加えている。

 
これらを踏まえ、それぞれについて詳しく解説します。

デニッシュとは

デニッシュとは、発酵させたパン生地にバターを多く折り込んでいるので、リッチなバターの風味とサクサクとした軽い食感が特徴。

デンマークを代表するパンのひとつで、フィリングやトッピングなどを組み合わせて数多くの種類が作られており、朝食やおやつ、誕生日のお祝いなどさまざまなシーンで楽しまれています。

オーストリアのウィーンからデンマークに製法が伝えられ、現在の形になったことから「デンマークの」を意味する「デニッシュ(Danish)」と呼ばれるようになりました。
日本へはアメリカから入ってきたので、英語のデニッシュやデニッシュペストリーと呼ばれています。

日本では「デニッシュ」ですが、本場デンマークでは「ヴィエナーブロート(ウィーンのパン)」、発祥の地オーストリアでは「コペンハーゲナープルンダー(コペンハーゲンのパン)」と呼ばれています。

他の国だと、ドイツは「デニッシャープルンダー」、フランスは「ダノワーズ」、アメリカは「デニッシュペストリー」。それぞれの国の言葉で「デンマークのパン」を意味しています。

デニッシュ生地にはもう1種類、バターや砂糖を多めに練り込んだ生地で少なめのバターを折り込んだ「アメリカンタイプ」があります。
こちらはサクサクというよりは、しっとりソフトな食感が特徴。スーパーやコンビニで売られている個包されたデニッシュがこのタイプです。

これに対し、バターを多く折り込んだデンマーク発の生地は「デンマークタイプ」と呼ばれています。

クロワッサンとは

クロワッサンとは、フランス語で「三日月」という意味で、発酵させた生地にバターを折り込み、三日月形やひし形に成形して焼き上げたフランスの代表的なパン(ヴィエノワズリー)です。

発祥はオーストリアのウィーン。17世紀後半、攻めてきたトルコ軍を撃退したことを記念して、トルコ軍の旗印「三日月」を模したパンを焼いたことが始まりといわれています。

当初はハード系のパンで「キプフェル(三日月)」と呼ばれ、バターは折り込まれていませんでした。
そののち、マリーアントワネットが嫁いだのをきっかけにフランスに伝わり、20世紀初めにバターを折り込んだ現在の形になりました。

クロワッサンのおいしさは、皮はパリッとサクサク、中はしっとりソフト、そして豊かなバターの風味のぜいたくな味わいにあります。

クロワッサン生地を使ったバリエーション、チョコレートを巻き込んで作る「パン・オ・ショコラ」はフランスの代表的な菓子パンとして人気です。

パイとは

パイとは、小麦粉やバターなどを合わせた生地でジャムや肉類などの具材を包み、天火で焼き上げた菓子や料理のこと。
歴史は古く、紀元前1200年ごろのエジプトで、生地を層にして重ねて焼いたものが食べられていたようです。

「パイ」という名前は英語。その由来は鳥の「カササギ」、英語で「マグパイ(magpie)」といいます。
カササギは木の枝やいろいろな物を集めて巣を作る習性があり、これがさまざまな材料を詰めて焼いていた初期の「パイ」と似ていることから、イギリスでそう呼ばれるようになったのだとか。

フランス語でパイは「フイユタージュ」または「パート・フイユテ」。フイユは「葉、薄片」を意味し、生地の薄い層を作ることをフイユタージュといい、出来上がった生地がパート・フイユテです。

バターの豊かな香りと、幾重にも重なった層が崩れていく食感が何とも魅力的なパイ。
生地は、小麦粉生地(デトランプ)にバターを折り込んだ作り方の「折り込みパイ生地」が基本ですが、小麦粉とバターを混ぜた生地で作る「速成折り込みパイ生地」もあります。

折り込みパイで作られるお菓子は、ミルフィーユ、リーフパイやパルミエなどが有名。

速成折り込みパイを使ったお菓子にはアップルパイなどがあります。

共通点と違いに納得!

今回は、デニッシュ・クロワッサン・パイの違いについてご紹介しました。

「バターを折り込む」という共通点がありながら、発祥の地から伝えられた国で時代とともに発展を遂げ、材料や製法に違いが生まれました。

3つの一番の共通点は、そのおいしさが世界中に広がったことかもしれませんね。

date
2024/03/19
writer
miharu
category
パン作り
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「楽しみながらパン作り」をモットーに、日々パンやお菓子作りに励んでいます。 パン教室主宰。

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