サフ社のインスタントドライイーストに種類があるのを知っていますか?
インスタントドライイーストといえば、フランスのサフ社のものをお使いになっている方が多いと思います。
サフ社のインスタントドライイーストには種類があるのをご存知ですか?
パッケージが赤色のもの・青色のもの・金色のもの。
どれを買うか悩んだり、どう違うのか分からなかったり??使い分けが難しいと思います。
今回は、3種類のインスタントドライイーストを同じレシピで焼き比べてみました。
インスタントドライイーストの特徴
赤サフ
3種類の中では、こちらを使われている方が多いと思います。
糖分が12%までのリーンな生地に向いているとされていて、ビタミンCが添加されています。
*ビタミンCは、グルテンを強化してくれる働きがあります。
ビタミンCが入ったイーストは、しっかりとした食感を感じられ、ボリュームのあるパンが作れます。
青サフ
赤サフとほぼ同じで、ビタミンCが添加されていないのが大きな違いです。
金サフ
耐糖性のインスタントドライイースト。
基本的に12%以上の糖分が入った生地に使用されています。
シンプルなパンレシピで焼き比べ
実際はどんなふうに違いがでてくるのか?
シンプルな配合でパンを焼いて、3種類を比べてみます。
材料
- 強力粉(イーグル)…230g
- サフ インスタントドライイースト…3g
- 塩…4g
- 砂糖…17g
- 水…150g
- バター…12g
作り方
同じ条件で比べるため同時刻からこね始め、その後の工程も同じになるように進めていきます。
- ニーディング(こね作業)
- 一次発酵は室温で50分間
- 分割、丸め。今回は80gで分割
- ベンチタイムを15分間
- 二次発酵は35℃で30分間
- ガスオーブン170℃~180℃で14分~15分間
「手のひらサイズの可愛いミニ山食」の詳しいレシピページはこちら。
こね上がった生地を比較してみた
ニーディング後の生地
3種類とも全く変わりません。
触った感じ、香りともに同じです。
一次発酵終了後の生地
赤サフが最も膨らんできています。
次が青サフ。
金サフの膨らみが少ないように見えます。
でも、どれも一次発酵不足というわけではなく、しっかり発酵しています。
成形
今回、成形は丸め直してプリンカップに入れたものと、食パンの成形でミニ食パンケースに入れたものの2種類を作りました。
二次発酵終了後の生地
赤サフ使用のものが、やはり最も膨らんでいます。
その次は青サフ。そして金サフ。青サフと金サフの差は少しです。
でも、どれもしっかり発酵しています。
一次発酵終了後の膨らみを比較したものと同じ結果です。
焼成後のパンを比較してみた
どれもきれいに焼き上がっています。
赤サフが最も釜伸びして膨らんだようで、高さのあるパンになっています。
比べると、他の二つは若干低く、膨らみが少ないように見えます。
断面を見ると分かりますが、単体ではどれもきれいに膨らんでいて、膨らみ不足のパンというわけではなさそうです。
焼き比べてみて
パンの香りは、青サフが一番強く感じました。
食べた感じは、青サフが他の二つに比べて若干しっとりとした感じが強かったように思います。
とはいえ、大きな差があるわけではありません。
今回は糖分約7.5%の配合で焼き比べしたので、赤サフでも金サフでも差が出にくかったのではないでしょうか。
糖分が極端に多い、もしくは少ないということであれば、イーストを使い分けることにより、もっとおいしいパンが作れると思います。
ビタミンC添加の有無に関しては、生地に触れていての差は感じにくく、そこまで差はないのかと思いました。
水分量の多い配合だと差が多く出るのかもしれません。
まとめ
極端な配合でなければ、赤サフか青サフのどちらかでまかなえると思います。
赤サフか青サフかは好みでしょうか。
赤サフの方が発酵の見極めが楽にできると思いますので、初心者の方にはおすすめです。
ビタミンCの添加が気になる方は、青サフを選ぶとよいのではないでしょうか。
インスタントドライイースト選びで迷ったときの参考にしてもらえたらと思います。