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ポーリッシュ法とは?基本の食パンレシピ

date
2023/03/23
writer
Sakiko
category
パン作り

ポーリッシュ法について学ぼう!

製法を変えるだけで、違った食感と味わいが楽しめるのがパン作りのおもしろいところ。
全ての材料を一度に混ぜて生地を作るストレート法が基本的な作り方ですが、パン作りにはさまざまな製法があるんです。

今回は、発酵種を使って作る「ポーリッシュ法」について解説します。

ポーリッシュ法で作ったパンはボリュームもあり、ふんわりとした食感に♪
おすすめの「基本の食パン」のレシピもご紹介するので、ぜひお試しくださいね。

ポーリッシュ法とは

ポーリッシュ法とは、発酵種を使ったパンの製法。

19世紀にポーランドで生まれたことから、ポーリッシュ法と呼ばれています。
その後フランスに伝わり、バゲットなどのフランスパンを作る主流の製法として用いられていたそう。

発酵種の水分量が多く、ドロドロとしたペースト状をしていることから、別名「液種法」「水種法」とも。

材料の粉(20~40%)・粉と同量の水・酵母を混ぜ合わせて発酵・熟成させて作った発酵種が、「ポーリッシュ種」。
事前に作ったポーリッシュ種と残りの材料をこねて本生地を作り、発酵・成形・焼成を行うのが基本の流れです。

水分を多く含む発酵種はやわらかいため、発酵が進みやすいのが特徴のひとつ。生地を傷めることなくこね上げることができ、フランスパンなどのリーンな生地にも用いられます。

ポーリッシュ法と中種法との違い

発酵種を使って作る製法でよく出てくるのが、「中種法」。
中種法の発酵種は、材料の粉(50~70%)・水・酵母を合わせて発酵、熟成させて作るかための発酵種。

ポーリッシュ種と中種は、粉の割合と水分量が違うだけで工程は同じです。

中種法で作ったパンはボリュームが出やすくソフトに焼き上がるので、パン工場などでは菓子パンや食パンに用いられている製法です。

中種法についてもっと詳しく!
中種法とは?中種法で作るふわふわ山食パンのレシピ」のコラムはこちら

ポーリッシュ法の流れを確認!

ポーリッシュ法の流れを確認してみましょう。

  1. 発酵種を作る。
    使用する粉の一部(20~40%)に粉と同量の水とイースト(0.2~2%)を加え、混ぜ合わせる。

  2. 粉気がなくなり、なめらかになるまで混ぜたら発酵。

  3. 本ごね。

  4. 一次発酵。

  5. 成形。

  6. 二次発酵。

  7. 焼成。

ポーリッシュ法で作るメリット・デメリット

水分が多いポーリッシュ法で作ることによって得られるメリットとデメリットを確認しましょう。

メリット

  • ゴムベラで混ぜ合わせるだけで、簡単に発酵種が作れる。

  • イーストの量を調整すれば短時間で発酵させることもできるし、ゆっくり発酵させることもできる。

  • やわらかい発酵種は発酵・熟成が進みやすく、風味をプラスしてくれる。

  • 生地ごねの際にも生地を傷めることなく、のびのいい生地にこね上げることができる。

  • かたくなりにくい。

  • リーンなパンでもふっくらボリューム良く焼き上げることができる。

デメリット

  • 発酵種を作ることで工程が多くなる。

  • 焼き上がるまでに時間がかかる。

  • 水分が多いため、衛生管理に注意が必要。

ポーリッシュ法で作る山型食パンのレシピ(1斤型1本分)

発酵種の準備などに手間と時間はかかりますが、そのぶん質の良い生地ができ、ボリューム感とやわらかさが格段に良くなるポーリッシュ法。

ポーリッシュ法の魅力をいかした、ふんわり山食のレシピです。

ポーリッシュ種を作る

材料

  • 強力粉…75g
  • イースト…1g
  • 水…75g

作り方

  1. 強力粉・イースト・水を混ぜ合わせ、粉気がなくなってなめらかになるまで混ぜる。

  2. ラップをかけ、室温で2時間ほど発酵させる。

  3. さらに冷蔵庫で一晩(12~15時間)発酵させる。

ポイント
*発酵目安は、膨らんだ生地が少し沈む「種落ち」したら本ごねに進む。

*室温で1時間復温させてから使用する。

*ポーリッシュ種は発酵時間が長くなるほど酸味やアルコール臭が増すため、24時間以内に使用するのが理想。

本ごねを行う

材料

  • 強力粉…175g
  • イースト…1.5g
  • きび砂糖…12g
  • 塩…5g
  • スキムミルク…13g
  • 水…100g
  • バター…18g

  • ポーリッシュ種…上記分量

作り方

  1. ボウルに強力粉からスキムミルクまでを入れ、混ぜ合わせる。

  2. ポーリッシュ種と水を合わせたものを加え、粉気がなくなるまでこねる。

  3. バターを加え、薄いグルテン膜ができるまでしっかりこねる。

  4. 35℃で60~70分間、一次発酵させる。

  5. 生地を2等分し、丸める。
    乾燥しないようにラップをかけ、20分間ベンチタイムをとる。

  6. ガスを抜いて丸め直し、とじ目を下にして型に入れる。

  7. 35℃で60分間、二次発酵をとる。
    生地が型から1cm上まで出てきたら発酵の完了目安。

  8. 190℃に予熱したオーブンで30分間焼く。

  9. 型から出して、ケーキクーラーの上で粗熱をとれば完成!

ポーリッシュ法で作る基本の食パン」の詳しいレシピページはこちら。

ポーリッシュ法で、いつもと違う食感を楽しんで

ポーリッシュ種はゴムベラでぐるぐる混ぜ合わせるだけと、作り方もとても簡単。
ふんわりボリューム良く焼きたい食パンにも、とってもおすすめの製法です。

ポーリッシュ法にチャレンジして、いつものパンとの焼き上がりの違いを楽しんでみてくださいね。

【おすすめの特集】食パンレシピ食パンレシピの特集はこちら

date
2023/03/23
writer
Sakiko
category
パン作り
注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。

シンプルな材料で作るパンが好き♡時々お菓子も♡ ちょっとしたコツでグッと美味しくなるパン作りをお伝えしています。 おうちでもワンランク上のパンを♪ 少人数制のパン教室、fleurirpanを主宰しています。

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